アニメ『プラネテス』のコンセプトデザイン・設定考証を担当した小倉信也氏が、作中世界の設定解説をした「ΠΛΑΝΗΤΕΣ TECHNICAL FILE（プラネテス テクニカルファイル）」という月刊『モデルグラフィックス』誌の連載記事がある。
連載リスト
同誌には、情報・コラム・ニュース等のページをまとめている「MG Mega Mix（エムジーメガミックス）」欄があり、そこで2004年6月号（No.235）～2005年2月号（No.243）まで、全9回連載された。基本は見開きの2ページ構成だが、初回のみ1ページ。
- Vol.1：DS12トイボックス編・1――2004年6月号（No. 235）p. 43.
- Vol.2：DS12トイボックス編・2――2004年7月号（No. 236）pp. 42-43.
- Vol.3：宇宙服編――2004年8月号（No. 237）pp. 42-43.
- Vol.4：フィッシュボーン――2004年9月号（No. 238）pp. 40-41.
- Vol.5：DS12TOYBOX2編・1――2004年10月号（No. 239）pp. 50-51.
- Vol.6：DS12TOYBOX2編・2――2004年11月号（No. 240）pp. 46-47.
- Vol.7：フォン・ブラウン号編・1――2004年12月号（No. 241）pp. 50-51.
- Vol.8：フォン・ブラウン号・2＆月開発――2005年1月号（No. 242）pp. 54-55.
- 最終回：軌道宇宙港・ISPV-7編――2005年2月号（No. 243）pp. 42-43.
最近自炊したのでついでに掲載情報をまとめてみた。誌面を小さく紹介するとこんな感じ。内容は宇宙SFを考える際の参考資料としても十分使える。
なお、上記の連載とは無関係だが、同誌2004年2月号（No.231）には5ページに渡ってDS-12トイボックスの模型作例（二宮茂幸・1/200フルスクラッチビルド）が、2004年5月号（No.234）にはフィッシュボーン（同・1/48フルスクラッチビルド）が4ページ（pp.69-72）掲載されている。
（追記）復刻連載リスト
2022年1月からのNHK（Eテレ）での再放送に合わせて、月刊『モデルグラフィックス』誌2021年12月号より復刻連載が始まった。初出時とは文字サイズやレイアウト等が変えられ、2021年の状況に合わせて一部がアップデートされた新編集版となっており、たとえば以前の連載時は1ページだけだった初回は見開き2ページになっているなど、各回で増量されているのが嬉しい。2021年12月号の編集後記には「当時掲載しなかった画稿がまだいくつも残っているんで、タイミングを見計らってそれらの新要素も加えていきたいなーなどと考えております」とあり、実際にその後の号では旧連載で掲載されていなかった画稿も追加されている。また、最終回後に追補編として未掲載画稿を集めた回が存在する。
- Vol.1：デブリ回収船「DS-12 ToyBox」編・1――2021年12月号（No. 445）pp. 42-43. MODELKASTEN / Amazon
- Vol.2：デブリ回収船「DS-12 ToyBox」編・2――2022年1月号（No. 446）pp. 108-112. MODELKASTEN / Amazon
- Vol.3：宇宙服編――2022年2月号（No. 447）pp. 52-56. MODELKASTEN / Amazon
- Vol.4：フィッシュボーン編――2022年3月号（No. 448）pp. 108-112. MODELKASTEN / Amazon
- Vol.5：DS-12 TOYBOX2編・1――2022年4月号（No. 449）pp. 108-112. MODELKASTEN / Amazon
- Vol.6：DS-12 TOYBOX2編・2――2022年5月号（No. 450）pp. 108-112. MODELKASTEN / Amazon
- Vol.7：フォン・ブラウン号編・1――2022年6月号（No. 451）pp. 50-54. MODELKASTEN / Amazon
- Vol.8：フォン・ブラウン号編・2――2022年7月号（No. 452）pp. 108-112. MODELKASTEN / Amazon
- Vol.9：最終回・軌道宇宙港ISPV-7編――2022年8月号（No. 453）pp. 56-61. MODELKASTEN / Amazon
- Vol.10：追補編：未掲載設定画集――2022年9月号（No. 454）pp. 44-48. MODELKASTEN / Amazon
以下は復刻連載直前の『モデルグラフィックス』編集長・古屋智康氏と小倉信也氏のツイート。
モデルグラフィックス最新号が刷り上がって来まして。巻頭特集はガンダムなんですが、それはそれとして……アニメ『プラネテス』の連載が17年振りに復刻！ 劇中で描かれる「宇宙」を解説したこの連載、当時はあれもこれも伝えたいと、ぎゅーぎゅーに押し込んで絵も字もものすげー小さかったんです。 pic.twitter.com/39mY48OAEL
— ふるやさん (@FuruyaTesi3D) October 22, 2021
■友よ！待たせたな！w
— 小倉信也 (@ogu_tan) October 22, 2021
『プラネテス テクニカルファイル』新編集版！
17年前にMG誌に連載されていたアニメ『プラネテス』での宇宙開発描写の解説記事ページ。
年明けからのNHK-Eテレでの地上波再放送を支援すべく、今月号より新編集版にて連載スタートです！
よろしく！
#プラネテス https://t.co/SygAOgL4Hw
（追記）書籍化
2023年10月、『プラネテス テクニカルファイル TVアニメ『プラネテス』メカニック設定資料集』として書籍化が実現した。めでたい。
基本は昨年の再構成版連載時のものをベースにしておりますが、初掲載の設定画＆解説追加だけじゃなく、絵も文字も大きめにして見やすく、読みやすくしております。ほら・・・初放送時には小さな文字も問題なく見えていたという人も、もう老眼で見えづらくなっているでしょう？ pic.twitter.com/TEgPcz7Mqe
— ふるやさん (@FuruyaTesi3D) September 1, 2023
谷口悟朗監督や小倉信也さんのインタビュー、そして総論執筆をアニメ評論家の藤津亮太さんにやっていただいたりして・・・メカだらけの設定資料集画集とはいえ、大充実の内容となっているのです！ 10月6日発売、3600円＋税
— ふるやさん (@FuruyaTesi3D) September 1, 2023
『プラネテス テクニカルファイル』、刷り上がってきたー！！！ 決定稿だけじゃなく、準備稿からコンセプトラフから、とんでもない量の画稿が載ってて、しかもすんげーディープな解説が１枚１枚に添えられているという、とんでもない設定資料集なのです！ しかもメカだらけだし！！ pic.twitter.com/NkVjPhdPf0
— ふるやさん (@FuruyaTesi3D) October 3, 2023
その他
アニメ版『プラネテス』の設定周りについては、今でも公式サイトが残されているので、そこで公開されている設定資料や小倉氏のインタビュー等が閲覧できる。
あとは以下のアニメ雑誌記事と、コミックスサイズのムック本『ふたごのプラネテス』に多少掲載されている程度で、残念なことにきちんとした設定資料集は出版されていない（追記：出版されました！）。以下のニュータイプ記事は小倉氏らのコメント付き。
- 「プラネテス 設定資料集」月刊ニュータイプ2003年12月号（第19巻第17号）pp.171-177
- 「設定資料FILE Vol.67 『プラネテス』の巻」月刊アニメージュ2004年1月号（第27巻第1号／通巻307号）pp.132-137
こちらでは『EMOTION the Best プラネテス DVD-BOX』発売記念としてネットラジオ『そこ☆あに』にて特集された回のアーカイブを聴くことができる（2012年3月25日）。
以下は2012年8月のアニマックス再放送時における小倉氏の実況解説。
最終更新日：2022-10-05
