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小さな一歩から40年……

宇宙

1969年7月21日にアームストロングとオルドリンが月面に立ってから40年。

……40年である。正直、めでたくもなんともない。

現在、輝かしい宇宙時代はやって来ず、国際宇宙ステーションISS)は未だ建設中だし、次世代シャトルも迷走中。当然、一般人が宇宙に行けるのはまだまだ先。

……今までの大人たちは40年も何をやってきたんだと。

宇宙、好きなんだけどなぁ。

死ぬまでに宇宙空間(最低、高度100〜200km以上)から地球を見るのが夢なのだが、この分だと無理かもしれない。

ちなみに日本の宇宙開発は、詳しく知れば知るほど「もうダメかもしれん」という思いがいっぱいだ。

過日まとめられた政府の宇宙基本計画には、あきれてものが言えない。有人とか月探査とか2足歩行ロボットとかの美辞麗句に騙されてる人は多そうだが、多少なりとも宇宙好きの人間は深い絶望の淵にいる。

なおこの計画により、旧ISAS宇宙科学研究所)系がやっていた科学・工学衛星は相当なダメージを喰らうはず。「はやぶさ」で小惑星探査は日本のお家芸とも言われるレベルになったというのに、それらが一気に潰される可能性大。

ISS建設における国際協力という名の泥沼、Μ(ミュー)ロケット廃止や情報収集衛星の不毛っぷり等、「愚の骨頂」を地で行く出来事が今までも色々とあった。

そもそも3機関を統合してJAXAになったのが(近年の日本宇宙開発状況全般の)間違いの元だったのだが、いよいよ本当にもうダメかもしれない。

……何でこうなっちゃったんだろうなぁ。

いや、宇宙開発が停滞した/している原因は分かっている。

「アポロまでは『戦争』だったが、アポロ以降は『公共事業』になってしまった」と、「ロケットまつり」で松浦晋也氏が端的に述べていた。

アポロ計画と冷戦が終わった時点で大転換があった。

でもって、そのツケがアポロ以降の世代に回ってきているというわけだ。夢だけ見させておいて、完全におあずけ状態。

ふざけるなと。

少年時代、漠然と「未来」に憧れていた。雑誌等でいわゆる「未来予想図」を見るたびにワクワクしていたものだ。

宇宙ステーションが作られて、スペースプレーンで気軽に宇宙へ行けて、月面基地の建設が始まって、太陽発電衛星が軌道上にあって、軌道エレベータもあって、有人火星探査も行われていて、スペースコロニーは無理かもしれないけど、小惑星探査と採掘くらいは行われているのではないかと夢想していた。

その「未来予想図」の中で実現したのはISSの建設くらいではないだろうか。それすら、予定が大幅にずれ込み未だ完成していない。

スペースプレーン? エンジンが造れない。宇宙へは使い捨てカプセルで充分。

月面基地? 月に行っても水はないようだし*1、ヘリウム3は核融合技術がなければ意味なし。

軌道エレベータ? カーボンナノチューブが実用化してからでないと夢物語。デブリ問題も。

有人火星探査? 航行中の宇宙放射線で乗務員は死亡。まず放射線対策。

スペースコロニー? 語るだけ無駄。大好きだけど。

太陽発電衛星? 軌道上に上がるコストが今の10分の1以下にならないと無理(by松浦氏)。

成長とともに知識も増え、今の技術で何ができて何ができないかが分かってくると、「未来予想図」には色々と無理があったことを理解する。さらに世界情勢と政治が、いかに関わってくるかということも。そして日本の政治家・官僚とマスコミの宇宙への無理解っぷりも。

でも。それでも。

何も荒唐無稽な話じゃない。ただ、ほんの少しだけ上へ。

低軌道まで頻繁に上がれれば(エネルギー的にはこれが一番きついのだが……)、そこから確実に未来が広がっていくはず。

今の日本がその技術力で本気になれば、10年で最初の一歩まで行けるという。

そしてその一歩は、次の大きな飛躍へ繋がるはずだ。

やってやれないことじゃない。

それぐらいの夢なら、次の世代に語ってあげたい。そして、現実にしてみたい。

宇宙暮らしのススメ

宇宙暮らしのススメ

*1:追記:水はどうやらあるようです。月の水みたび: 松浦晋也のL/D