LightWave で線画出力:応用編4:筆で描いたような画を出力する

筆のような輪郭線を出す?

基礎編5:背面法で輪郭線を出す」の応用で、輪郭線用オブジェクトを膨らませる幅にランダムさを加えることにより、輪郭線に筆のようなざらつきが生まれ、毛筆で描かれたようなタッチが表現できる……らしいという情報を見かけたのでやってみる。

ジッターを使う

調べてみると、LightWave には面をランダムに押し出す「ジッター」という機能があるので、まずはこれで実験してみる。モデルには、先日紹介し再配布している『終りなき戦い』のコンバットシェル(改変版)を利用した。

Modeler にて、輪郭線用オブジェクトを用意してサーフェイスを黒に設定。[変形]タブ>[変換]>[ジッター]で、[タイプ]を[ノーマル]、[範囲]を 15mm にして実行。表面に起伏ができる。

[詳細]タブ>[ポリゴン]>[反転](ショートカット【f】)でこのポリゴンをすべて裏返し、そこに元のオブジェクトを重ねる。

Layout に移り、サーフェイス設定と背景設定を調整して白黒の線画をレンダリングする。手順の詳細は「基礎編5」参照。


出力画像。1200×2000ピクセル(他も同じ)で、レンダリング時間は3秒程度。

今度は、あらかじめ「基礎編5」と同じく[ノーマル移動]で法線方向に少しだけ (10mm) 膨らませたものに[ジッター]をかけて試してみる。

出力画像。どれもレンダリング時間は4-5秒程度。最初は[ジッター]15mm、真ん中は10mm。最後も10mmだが、[ジッター]をかける前に[マルチ加工]>[細分化]>[細分化]で[ファセット]([フラクタル]0%)を適用し、オブジェクトの輪郭を変えずにポリゴンの細かさを増やしている。

細分化を使う

次は[ジッター]コマンドを使わない方法。[ノーマル移動]で法線方向に 10mm 膨らませた輪郭線用オブジェクトに、[マルチ加工]>[細分化]>[細分化]コマンドを適用してみる。

設定パネルで[ファセット]を選択し、ポイントの拡散幅を決める値を[フラクタル]欄に入力して実行すると、ポリゴンが細分化された上に起伏ができる。なお、[細分化]コマンドは五角形以上のポリゴンには適用できないので注意。そして元のオブジェクトを重ね、Layout にて白黒でレンダリング。

出力画像。どれもレンダリング時間は5秒程度。最初は[フラクタル]150%、真ん中は 200%。最後は[ノーマル移動]で膨らませずに[細分化]([フラクタル]150%)した場合。

さて、どれもあまり筆のような感じに見えないのが問題である(筆というよりも筆ペンの方が近い)。方法が間違っているのだろうか。キャラに適用する場合はUV展開してウェイト調整する……という話があったが、詳細がよくわからない。

結果的に役に立たない記事になってしまった。

水墨画風に出力する

v11.5 から搭載されたエッジのノード編集機能を使えば、オクルージョンノードと組み合わせて水墨画風表現も可能とのことらしいが、どうやるのかはよく分からない。また、unReal Xtreme2 でテクスチャを使用するという方法があるらしいが、詳細不明なのでいずれ調べる。

参考

ライセンス

本記事に使用したオブジェクトの元データは、作成者の rogerharkavy 氏によりクリエイティブコモンズ・ライセンスの「Attribution-NonCommercial-ShareAlike(表示-非営利-継承)」で配布されているため、その派生物である本記事内の出力画像にも同じライセンスを適用する。

クリエイティブ・コモンズ・ライセンス
rogerharkavy, Ditty を著作者とするこの 記事内の画像クリエイティブ・コモンズの 表示 - 非営利 - 継承 4.0 国際 ライセンスで提供されています。
http://www.thingiverse.com/thing:21308にある作品に基づいています。