法線マップ(ノーマルマップ)の作成ツールについて調べていたら、やたらと情報が溢れてしまったので整理しておく。
Photoshop
まずは、Photoshop の法線マップ作成プラグイン「NormalmapFilter」を使う方法。
これはアルファチャンネルやカラーチャンネルから高さ情報を生成し、法線マップ(ノーマルマップ)を作成するプラグイン。法線は隣接するテクセルを使用して作成される。
以下にユーザーマニュアル等から調べたパネルの各項目について記す。
- Dynamic Preview:プレビュー欄。
- Add Height to Normal Map:法線マップに高さを追加。
- Using Multiple Layers:レイヤーを使っていてアルファチャンネルを使えない場合に選択。
- Swap RGB:RGB値を反転させる。
Height Generation (高さの生成)
- Filter Type:その場所のベクトル値を計算するピクセル数を指定。例えば4なら上下左右の4ピクセルとなる。これで法線マップの凸凹のなだらかさを設定できる。
- Du/Dv:EMBM (Environment-Mapped Bump Mapping; 環境マップバンプマッピング) というテクスチャマップを作成する。
- Wrap:テクスチャの上下左右を繋げて処理する。シームレスなテクスチャから法線を作る場合はチェックする。
- InvertX:X値(つまりR値)を反転。
- InvartY:Y値(つまりG値)を反転。
- InvartZ:Z値(つまりB値)を反転。
- MinZ:「上」方向を強制的にこの最小値にする。
- Scale:凹凸の高さの値。
3D View Options (3Dビューのオプション)
- Decal Texture:デカールテクスチャ。
- Use Decal Texture:デカールテクスチャを使用する。
- Brighten Decal:デカールを輝かせる。
- Animate Light:ライトを動かす。
- Alpha Blending:アルファブレンディング(アルファ合成)。アルファ値を掛け合わせる。
- Filter:フィルタ。
Height Source (高さ情報の参照先)
- Alpha Channel:アルファチャンネル。
- Average RGB:RGBカラーチャンネルの平均値。ほとんどの場合はこちらでよい。
Alternate conversions (別の変換方法)
- Biased RGB:各テクセルからの画像の平均色を減算する。
- Red:赤のチャンネルを高さに使用する。
- Green:緑のチャンネルを高さに使用する。
- Blue:青のチャンネルを高さに使用する。
- Max:RGB各チャンネルの最大値を使用。
- Colorspace:高さ = 1.0:[(1.0-r)*(1.0-g)*(1.0-b)]。ここではチャンネル値が0-1間の浮動小数点数として解釈される。
- Normalize Only:すべてのベクトル値を1にするだけの法線マップにする。
- Convert to Height:法線マップを高さフィールドに変換。[Invert X][Invert Y][Scale]を使って出力に影響を与える。
Alpha Field(アルファチャンネルのオプション)
法線マップ生成後のアルファチャンネルをどうするか選択する。
- Unchanged:変更せず、元のアルファ値のまま。
- Height:高さマップの値にする。
- Set to 0.0:0にする。
- Set to 1.0:1にする。
注意点として、このフィルタープラグインは現在選択されているものにしかアクセスできないため、必ずすべてのチャンネルを選択すること。また、画像にアルファチャンネルがない場合はそれに関する機能が無効となり、ポップアップウィンドウが表示される。「Alpha Field」から法線マップを作成したい場合は、「ウィンドウ」>「チャンネル」でアルファチャンネルを選択する。
なお、Photoshop CC 2015 からはこのプラグインをインストールしなくても、[フィルター]メニューに[法線マップを生成]する機能がついた。
専用ソフトウェア(無料)
法線マップ作成専用だけではなく、その他の様々なテクスチャマップ等も作成できるソフトがあるようで(総称を何と言うのかは知らない)、まったく詳しくないがとりあえず見かけたものを並べておく。
xNormal
フリーで使える定番ソフトらしい。以下は紹介記事。
nDo
- Quixel - Scan based PBR texturing. In Photoshop.
- Where can I download the legacy version of nDo and dDo? – Quixel
Photoshop のプラグイン。上のリンク先から「nDo」の過去バージョン(nDo2)が無料でダウンロード可能。ノーマルマップ化後も具合が調整できるらしい。なお現行バージョンは有料。以下は紹介記事。
nMaker
InsaneBump
以下は紹介記事。
Materialize
以下は紹介記事。
AwesomeBump
オープンソース。以下は紹介記事。
Normalmap Generator
SSbump Generator
専用ソフトウェア(有料)
ShaderMap
以下は紹介記事。
Knald
以下は紹介記事。
MindTex
以下は紹介記事。
PixPlant
以下は紹介記事。
法線マップ関連の LightWave プラグイン
その他
- Normal Map Baking LightWave 2018 - YouTube
- サーフェイスベイキングカメラを使って法線マップを低ポリゴンメッシュにベイクする(焼き込む)方法。
- LightWave 2018 新機能「パラメトリックシェイプ」を利用した、「氷河のチュートリアル」 - YouTube
- プリミティブに画像を投影し、画像の明暗から変位を設定する機能。
【メモ】Photoshopでノーマルマップから曲率マップ(Curvature Map)を作成する方法。
— 西川高史@独学x3DCGフリーランス (@harker451) October 4, 2020
Kritaとかでも同じ方法でできました。 pic.twitter.com/I80WFov22K
参考
- Etymology of “normal” – Syoyo Fujita's Blog
- 2Dソフト Tips - 3Dソフト共通操作表 ver.2
- 床井研究室 - 第5回 環境マップバンプマッピング
- 【資料】ミニガン ノーマル解説 Willow's Foliage │ Blog Contents
- 法線マップ作成 - Maverick Project
- GIMP:GIMP normalmap pluginの導入と使い方|CzPanel
- 裏猫通り2丁目飯店: ノーマルマップ作成 for PhotoShop
- 【Photoshop】ノーマルマップ基礎知識&テクニック | 初心者魂 今更聞けない使い方
- NormalMap készítés - Blendermánia (ハンガリー語)
- プラグイン必要なし。フォトショップCC2015以降だとノーマルマップを簡単に作る方法がありました。 | 3DCG最新情報サイト MODELING HAPPY
- どれを使えばいいの!?写真、画像からノーマルマップ生成できる無料、有料ツールを集めてみたまとめ - Togetter
- ノーマルマップをベイクするときのポイントまとめ - Togetter