キュリオシティのレーザー分光カメラについて

https://twitter.com/MarsCuriosity/status/264011263640752131

以前少し調べた、マーズ・サイエンス・ラボラトリー (MSL) の火星探査車キュリオシティに搭載されたレーザー分光カメラ (ChemCam) についてのメモ。

ChemCam は対象にレーザーを照射して発生したプラズマのスペクトルを観測する機器。

Photo of the Week: Laser Beats Rock

Photo of the Week: Laser Beats Rock | Flickr

以下はモニター画面。レティクル(照準線)が格好いい。

ChemCam for Mars Science Laboratory rover, undergoing pre-flight testing - YouTube

火星は地球に比べて大気圧が大変低いため、プラズマが地球上よりも大きく広がる。以下は左が地球、右が火星地表の気圧(地球の約100分の1)にした中で照射プラズマを発生させた実験画像だが、こうして比較して見ると面白い。各画像(75mm四方)の左から右へとレーザーが照射されている。

PIA16088: Laser Plasmas on Earth and Mars

PIA16088: Laser Plasmas on Earth and Mars

以下は観測部分の図解。直径10cm程度のカセグレン式望遠鏡で焦点を合わせ、プラズマの光(スペクトル)を観測する。

ChemCam on the Next NASA Mission to Mars (MSL-2011): Measured Performances of the High Power LIBS Laser Beam (2010)

こちらは火星で取得されたスペクトルデータの例。このときは10万回目のレーザー照射だったらしい。

PIA17592-MarsCuriosityRover-IthacaRock-Spectrum-20131030

File:PIA17592-MarsCuriosityRover-IthacaRock-Spectrum-20131030.jpg - Wikimedia Commons