SF
昨年くらいから趣味として英語圏の未訳短編SFを読むようになっているのだが、当然ながらベテランや中堅作家は短編の数が多い。そこで近年世に出た新人作家が対象なら、これまでに発表された短編を短期間ですべて読むこともできるのではと思い、最近気になっ…
カール・シュレイダー(Karl Schroeder)の短編。訳題を付けるなら「乗っ取り」か。なお、この記事ではネタバレに全く配慮していないので注意。 初出:IEEE Spectrum, March 2024 Science Fiction Short: Hijack - IEEE Spectrum 形式:ショートストーリー(…
5月10日にAd Astra Games社(うちでエッセイ邦訳を出しているケン・バーンサイド氏の会社)から出た、架空の星系および惑星世界の設定構築本 Architect of Worlds(Jon F. Zeigler 著)をPDF版で買って、ざっと見てみたので紹介。一応書いておくが、誰かに頼…
G・デイヴィッド・ノードリイ(G. David Nordley)の中編。タイトルを訳すと「星明りの女帝」。なお、この記事ではネタバレに全く配慮していないので注意。 初出:Analog Science Fiction and Fact, November/December 2018 収録先:Around Alien Stars(Br…
ハル・クレメント(Hal Clement)の短編は3本しか邦訳されていないのだが、そのひとつ。なお、この記事ではネタバレに全く配慮していないので注意。 初出:Astounding Science Fiction, September 1956 邦訳:山高 昭=訳, 『SFマガジン』1972年9月号(No. 16…
ハル・クレメント(Hal Clement)の短編は3本しか邦訳されていないのだが、そのひとつ。なお、この記事ではネタバレに全く配慮していないので注意。 初出:Star Science Fiction Stories No. 2, 1953 邦訳:大野二郎=訳, 『SFマガジン』1965年3月号(No. 66…
ハル・クレメント(Hal Clement)の短編は3本しか邦訳されていないのだが、そのひとつ。なお、この記事ではネタバレに全く配慮していないので注意。 初出:Astounding Science Fiction, September 1945 邦訳:鷲見玲子=訳, 『SFマガジン』1976年2月号(No. 2…
はじめに ハル・クレメント(Hal Clement)の『テネブラ救援隊』Close to Critical(吉田誠一=訳, 創元推理文庫)を読んだ。惑星メスクリンで有名な『重力の使命』Mission of Gravity(別邦題『重力への挑戦』)と同じ宇宙の話なのだが、復刊されていないこ…
はじめに 本記事は、デニス・E・テイラー『われらはレギオン4 驚異のシリンダー世界』Heaven's River(金子浩=訳, ハヤカワ文庫SF, 2022, 原著2020)の作中に登場する超巨大構造物「ヘヴンズリヴァー」(別名「トポポリス」)について、著者のテイラー自身…
これですね(『メカ豆腐の復讐』所収) https://t.co/jlpP0F0285 pic.twitter.com/hS9OXuKCoA— TORI MIKI/とり・みき (@videobird) 2023年10月23日 大気圏突入の「だから摩擦熱じゃなくって断熱圧縮だろ!」(とり・みき)という話に関連して、ふと思い出し…
ある夜ふけ、スタジオぬえの1F、SFM編集部の池之上さんは風呂上り……「宇宙船のカタログをやりたいナァ」ぬえの一頭が口をすべらせた。「それ。連載します。9月号から。毎月32頁」「まった、待った、ちょっとまった」猛り狂って石鹸の臭気をプンプンさせる池…
はじめに 本記事は英語圏でSFFレビュアーとして知られるジェームス・デイヴィス・ニコル(James Davis Nicoll)氏による2012年のブログ記事を和訳したものである。ご本人の許可を得てここに公開する。ロバート・A・ハインライン『月は無慈悲な夜の女王』で描…
頒布物 翻訳に際しての参考文献 修正情報 初版第1刷→第2刷での主な修正点 初版第2刷→第3刷での主な修正点 補足1 補足2 補足3 補足4 通信販売 2023-08-17 前2作について 2023年8月に開催されるコミックマーケット102(C102)にサークル参加します。2日目(8月…
ファーストコンタクト・シミュレーション活動「CONTACT」の産物に、惑星エポナという架空世界がある。自分が最初に知ったのは『SFマガジン』1997年3月号「てれぽーと」欄の読者投稿だった。ファーストコンタクト・シミュレーションの詳細については「CONTACT…
詳しい経緯は以下の記事に任せるが、本記事では本来フリーマン・ダイソンが想定していた構造物を「ダイソン群」、現在広まっている一体型の構造物を「ダイソン球」と記して区別している。 なぜ赤外線が出るのか 恒星を球殻で覆ったら排熱のせいで赤外線が出…
スペースコロニーの設定構築や考証用の参照先一覧と、いくつかのメモ。 関連主要SF 関連論文等 関連書誌 関連リンク バナール球か、バーナル球か、ベルナール球か 参考 オニール・シリンダーは2基でひとつ 参考 開放型円筒形スペースコロニー内部の大気循環 …
「ハードSFのネタ教えます」とは、かつて「いろもの物理学者」こと前野昌弘氏がSF大会で主催していた企画で、ハードSFネタに使えるかもしれない物理学の論文を紹介していくというもの。ご本人のサイトにもそのタイトルを冠したコンテンツがある。 ハードSFの…
雑誌『メカニックマガジン』(KKワールドフォトプレス)の金子隆一氏と長谷川正治氏による連載「Future Mechanism(フューチャー・メカニズム)」(全58回)のインデックス。連載期間は『メカニックマガジン』1982年5月号〜1987年11月号(1982年6・8・10・12…
雑誌『メカニックマガジン』(KKワールドフォトプレス)の永瀬唯氏による連載「Sciencecape & Technoscape(サイエンス&テクノスケープ)」(全21回)のインデックス。連載期間は『メカニックマガジン』1983年5月号〜1985年3月号(1984年1月号と1985年2月号…
雑誌『メカニックマガジン』(KKワールドフォトプレス)1981年11月号(創刊号)から1983年4月号まで、全18回連載された記事「ミッションGALパック」のインデックス。 GALパックとは何か?知っていても自慢にならないし、知らなくても恥にならないが、GALパッ…
制作関係者が出てくる記事など 「企画書サルガッソ」第3回(『アニメスタイル010』掲載) 2016-12-27発売 https://twitter.com/IsoMitsuo/status/813700948614709248 2016-12-27 科学とフィクション、その果てしなき「イタチごっこ」の行方 | WIRED.jp 2020-…
無償で使え、かつ商用利用可能な、ビジュアルSF作品(映像・漫画・イラスト等)の中で使えそうな欧文フォントを並べておく個人的なメモ。用途はタイトルロゴとか作中の看板とかモニター表示とかマーキングとか架空企業のロゴとか。ライセンスについては記事…
4月16・17日に開催される「はるこん2022」はゲスト・オブ・オナー(主賓)がラリイ・ニーヴンなので(遠隔参加)、それに合わせて会場「サンピアンかわさき(川崎市労働会館)」でニーヴンのSFエッセイを翻訳した同人誌を頒布します。ディーラーズルームにて…
以下の記事の続編というか、Blender 編。星表データは、@dtanak氏が以下のサイトで公開・配布されている拡張光世紀星表を利用する。半径100光年なので、いわゆる光世紀世界(半径50光年)よりは広くなる。 拡張光世紀星表 (仮称) - Startide Project ダウン…
頒布物 翻訳に際しての参考文献 修正情報 初版第1刷→第2刷での主な修正点 通信販売 前作について 続編 2021年末に開催されるコミックマーケット99(C99)にサークル参加します。2日目(12月31日・金曜日)東L37b「スタジオ100光年」です。 スタジオ100光年 |…
地球-月圏を舞台としたSFにおいて、宇宙ステーション、スペースコロニー、小天体といった構造物の係留場所・係留地として使えそうな軌道についてのメモ。必要があってまとめていたものだが、いまだ調査不足の点がいくつも残っている。いかんせん素人の記事ゆ…
はじめに ムア・ラファティ『六つの航跡』Six Wakes(茂木 健=訳, 東京創元社, 創元SF文庫, 上下巻)を読んだ。 Six Wakes | The Murverse Mothership クローンの体で蘇った6人が最初に目にしたのは、自分たちの他殺体だった――2500人分の冷凍睡眠者と…
基礎知識 地球上における自然被曝量 放射線の人体への影響 宇宙線視覚現象(Cosmic ray visual phenomena) 宇宙放射線の種類 銀河宇宙線(Galactic Cosmic Ray; GCR) 捕捉粒子線(Radiation Belt Particles; RBP) 太陽粒子線(Solar Energetic Particles;…
はじめに ヒューゴー賞についての基本 2013年――始まり 2014年――サッド・パピーズ2 2014年――ゲーマーゲートと「SJW」 2014年――「悪の同盟」とジョン・C・ライト 2015年――サッド・パピーズ3とラビッド・パピーズの登場 ヴォックス・デイについて 2013年――SFWA…
頒布物 翻訳に際しての参考文献 修正情報 初版第1刷→第2刷での主な修正点 第2刷→第3刷での主な修正点 第3刷→第4刷での主な修正点 補足 今後の情報 2019-12-30 2020-04-17 通信販売 2020-02-10 2015年のヒューゴー賞について 続刊 2019年末に開催されるコミッ…