『巨大な世界』発行

4月16・17日に開催される「はるこん2022」はゲスト・オブ・オナー(主賓)がラリイ・ニーヴンなので(遠隔参加)、それに合わせて会場「サンピアンかわさき(川崎市労働会館)」でニーヴンのSFエッセイを翻訳した同人誌を頒布します。ディーラーズルームにて「スタジオ100光年」で出展。

頒布物

ラリイ・ニーヴン『巨大な世界』
Bigger Than Worlds
2022年4月16日初版発行/A5判/24ページ(表紙含)/モノクロ/中綴じ/頒価500円

初出は、Analog Science Fiction/Science Fact 誌1974年3月号。そののち日本では、小隅 黎(柴野拓美)氏による翻訳が『SFマガジン』1977年4月号(早川書房)に掲載されました。しかし、以来45年が過ぎた現在に至るまで、その他の日本語媒体にはついぞ収録されることのなかった作品です。

内容は、ニーヴン自身のリングワールドを含めた、いくつもの居住可能な超巨大構造物を紹介していくという空想科学エッセイ。1974年発表なのでかなり古いですが、現在でもSFのメガストラクチャーを語るにあたっては外せないエッセイとなっています。もはや日本語で手軽に読めない状況に陥っており、いくら待っていても日本の商業出版物に収録される見込みがないので、みずから同人誌として翻訳出版することにしました。

今回、少部数限定のファン出版として日本語版を出すことについてはニーヴンご本人の許可を得ています。刷り部数は限定なので増刷はありません。かなり突発的に制作を始めた本のため、あまり時間がなく、モノクロ中綴じという形態となりました。

また、本文中の図版については、『SFマガジン』訳載時のイラストと、初出時のAnalog 誌面に掲載されたイラストを参考にしつつ、独自に作成しました。

通信販売

(2022-04-18追記)在庫が残ったので通販を開始します。購入希望の方は以下のBOOTHよりお願いいたします。

国会図書館で読む

(2023-11-29追記)在庫が完全になくなったため頒布自体は終了となっておりますが、国立国会図書館には納本されたので、どうしても読みたい方はそちらの利用をお願いいたします。とはいえ、そこまでするなら収蔵されている元のSFマガジン掲載分を複写すればよいですし、それならば「著作物全体の半分まで」という規定にも引っかからないでしょう。

翻訳に際しての参考文献