各種3Dファイル形式の変換・読み込みなどについて

LightWaveComicStudioCLIP STUDIO PAINT ユーザーの視点から見た、LWO形式以外の3Dファイル形式の変換(コンバート)や入出力(インポート/エクスポート)についての備忘録。外部から入手した素材などを利用する際の参考に。

2DCGであれば Photoshop のPSD形式がデファクトスタンダードとなっているが、3DCGの場合はそのようなものがないため、各種ファイルを四苦八苦しながら(時にはソフトを購入してまで)変換しないと利用できない。さらに読み込めたと思っても、各パーツがずれてバラバラになっていたり、ポリゴンが反転していることなどもよくあるので注意。そして、同じ3Dでも製図である3DCADとは全く別物なので、CADデータを3Dグラフィックソフトで利用するのは基本的に困難だと思っておいたほうがよい。

また、読み込めるはずのファイル形式でも、ファイル名が日本語(マルチバイト文字)だと LightWave では開けなかったりするのでその点も注意。

LightWave で対応するファイル形式

標準機能で対応

LWO、OBJ、DXF、3DSCollada、FBX、Adobe Illustrator EPS、VRLM 1/2(出力のみ)、ShockWave3D(出力のみ)

v11.6より追加

STL、PLY、VRML(出力のみ)

無償のプラグインで対応

DirectX(出力のみ)

他社有償ツールで対応可能

MAX、3DMF、IGES、FLT、SLP、ASM等

LightWave への読み込みメモ

  • LightWave Assets : Plugins - LWO3 Loader
    • LightWave 2018 からはファイルフォーマットがLWO3形式になった。これは LightWave 2015 以前のバージョンで LightWave 2018 で保存されたオブジェクトファイル(LWO3)を読み込めるプラグイン
  • Object Importer/Exporter - 株式会社ディストーム(入出力支援プラグイン
  • OBJ:そのまま読み込める。LightWave におけるサーフェイス設定にあたるものは、MTL ファイル(.mtl)として別になる。このファイルには、マテリアル情報と割り当てられているテクスチャ画像名が記載されている。ここで使用しているテクスチャ画像はあらかじめ MTL ファイルと同じフォルダ内に移動しておくか、テキストエディタで MTL ファイルを開いてテクスチャ画像名のパスを変更しないと、別のソフトで開いた際に読み込まれないので注意。
  • DXF:CADファイル形式。そのままか、無理なら後述する FBX Converter で FBX へ変換して読み込める。LWCADを入れるときちんと読み込めるらしい([DXF入出力]というメニューがある)。プラグイン Import DXF 2 を使うという手も?
  • 3DS3ds Max 用の形式。そのまま読み込める。
  • COLLADA(拡張子.dae):そのまま読み込める。
  • FBX:読み込めるということになっているが、場合による。
  • STL:CADファイル形式。v11.6からは標準で読み込み可能に。それより前のバージョンなら、MeshLab などを使い OBJ へ変換することで読み込める。
  • X:Direct3DDirectX)用の形式。プラグインAS X Loader」を使えば読み込みできるかもしれない。「LightWave to X Converter」というシェアウェアもある。あとは他の形式へ一旦変換してから読み込みか。
  • MQO:Metasequoia 用のファイル形式。プラグインAS MQO Loader」で読み込み可能となる。
  • SHDShade 3D のファイル形式。後述するように、Shade を入手しないと他の形式へは変換できないので厳しい。
  • 6KT、6KH、ROK:六角大王ファイル形式。このうちROKファイルなら後述するツールを使えば六角大王がなくても変換できるかもしれない。
  • SKP:SketchUp のファイル形式。SketchUp 側でプラグインを使いOBJやLWOで書き出すことで読み込めるが、たいてい三角ポリゴンになり、時にはポリゴン反転したりすることもある。→参考
  • BLEND:Blender のファイル形式。Blender は標準でOBJ出力可能で、アドオンを使えばLWOにも出力可能(無理な場合もある)。→参考
  • EPS:3DCGファイルではなく画像ファイル形式。[ファイル]>[入力]>[EPSファイル入力]より(参考動画:LightWave EPS Importer Tutorial)。

ファイル変換ツール

変換専用ツールだけでなく、入出力機能でファイルコンバータとして利用可能なソフトも一緒に並べている。

3D Object Converter

対応形式:Supported file formats - 3D Object Converter を参照のこと。

試用期間30日まで、その間は保存形式に制限あり。

quick3D Geometry / Professional

対応形式:Q3D、Q3S、3DS、PRJ、COB、SCN、RWX、DXF、OBJ、C4D、X、FLT、LWO、LWS、MDX、XSI、RIB、MDL、AC、OFF、STL、PLY、VTK、BYU、3D2、NFF、DGN、UDO、PRO

試用期間30日のシェアウェア。「quick3D Geometry」は形状のみの変換、「quick3D Professional」は形状だけでなく、マテリアル(質感設定)やテクスチャにも対応してくれるらしい。

Online Mesh Converter

対応形式:STLCOLLADA、OBJ、PLY

オンラインで変換。

Convert CAD Files Online

CAD ファイル形式等をオンラインで変換。有料らしいが、COLLADA、OBJ、3D PDF、STL3DS へ出力してくれる模様。

3DACE

対応形式:ACE、ROK、DXF、LWO、OBJ、MX、MQO、3DS、TED、WRL(出力のみ)、XSI(出力のみ)、X(出力のみ)

MarbleCLAY

対応形式:3DS、LWO、OBJ、DXF、RDS(入力のみ)、ROK(入力のみ)

Open 3D Model Viewer

オープンソースの3Dモデルビューア&簡易編集ソフト。変換ツールとしても使えるらしい。

対応形式:入力はOBJ、3DS、BLEND、STL、FBX、DXF、LWO、LWS、MD5、MD3、MD2、NDO、X、IFC、Collada。出力はOBJ、PLY、3DSColladaSTL

Metasequoia

有料だが、EX版ではなくStandard版であれば安価でLWO形式の入出力が可能なため、ファイルコンバータとしても有用。

対応形式(Standard版):MQO、SUF、DXF、LWO、3DS、COB、OBJ、STL、PMD、ROK(入力のみ)、WRL(出力のみ)、X(出力のみ)、POV(出力のみ)、COLLADA(出力のみ)、JS(出力のみ)

モバイル用ファイル変換ツール

Buf3D+ 3d viewer & convert

対応形式:3DS、DXF、LWO、OBJ、OFF、PLY、PRJ、STL、MPD(出力のみ)、POVRAY(出力のみ)

Shade ファイルの変換

「.shd」という拡張子は Shade 3D のファイル形式。国産ソフトである Shade は日本以外でほとんど使われておらず、公式以外で使える変換ツールがないため、この形式を変換するには Shade 自体を入手しないとダメ。

最下級の Shade Basic でもファイルをOBJやDXFで出力できるので、それを介せば LightWave などへインポート可能。ただし、「自由曲面」と呼ばれるモデリング方法が主のためか、きちんとポリゴンに変換できなかったり、できてもポリゴンがあちこち裏返ってしまうこともある。OBJ形式への変換時、[面の最大頂点数]は3点を選択しないと非平面ポリゴンが発生してしまうことがあるので注意。また、マテリアルの[テクスチャ用フォルダを作成]は無効にしておく。

なお、LWOファイルでの入出力は Shade Professional にしか搭載されていないが、以下のスクリプトを使えば Shade の他シリーズでも扱えるらしい。が、自分の Shade v14 では使えなかった……何が悪いのか不明。

英語UIでよいなら、無期限無料の Shade 3D for Unity というものがあり、[File]>[import/export]しか使わない変換ツールとしての利用ならこれで十分。

Shade v11 以降は、32bit版限定だが .skp ファイル(SketchUp v6-8と2013形式)も読み込めるらしい。

個人的にあちこちで集めたり買ったモデルがあるので、そのうちエクスプローラから「*.shd」でファイル検索かけて、すべて変換したい。

六角大王ファイルの変換

「6KT」と「6KH」は六角大王のファイル形式。どちらも CLIP STUDIO MODELER で読み込み・書き出しできるらしい。もうひとつの「ROK」は Metasequoia で読み込めるらしいので、そこからLWOなどへ変換できる模様。前述した 3DACEMarbleCLAY も使えるかもしれない。有料だが CLIP STUDIO MODELER ならどのファイルも変換に問題なさそう。

六角大王にはすべての機能が使える30日間試用版があるので、一時的でよいならファイル変換に利用できる。

使えるかどうかは不明だが、以下のようなツールもある。

CLIP STUDIO MODELER

対応形式:DXF、LWO、OBJ、6KT、6KH、3DS(出力のみ)

30日間体験版あり。LWO出力機能があるので、コンバータとしても使える。ただし、LWO2(LightWave v6.0~2015まで使われたLWO形式)は今後対応予定らしい。なお CLIP STUDIO MODELER の保存形式は .cmo だが、そのままでは CLIP STUDIO ACTION や PAINT で読み込めず、一度 CLIP STUDIO COORDINATE を介して .c2fc 形式に変換する必要がある。また、OBJ変換はパート情報を統合する上、スケール情報も出力しない。

v1.6.0より保存ファイル形式が変更され、従来の拡張子 .cmo の形式では保存できなくなった。MODELER の編集ファイルとして保存する場合の形式は .csmo / .csms / .csmc(それぞれオブジェクト、背景、キャラクターのファイル)となり、CLIP STUDIO PAINT に読み込める形式で保存すると .cs3o / .cs3s / .cs3c(同)となる。

同時に CLIP STUDIO COORDINATE にあった3D素材のセットアップ機能が追加され、COORDINATE は MODELER へ統合されることとなった

CLIP STUDIO COORDINATE

OBJファイルを COORDINATE の背景やオブジェクト編集に読み込むと、100分の1スケールで読み込まれてしまう。モデリングソフト側のスケールを維持したいときは、FBX形式で単位を「cm」か「m」にして渡すとよい。

前述したように COORDINATE の機能を MODELER へ統合することが発表され、これにより v1.1.7 を最終版とし、以降はアップデートされないことになった。

MMDモデルの変換

以下参考。

PMXは事業者使用・商用利用禁止。PMDで配布されているモデルも規約によるので注意。