LightWave で地球・惑星・小惑星などの天体を作成・描画する方法などについてのメモ。
- モノクロの地球を作る
- フォトリアル
- 動かす
- 火星を作る
- 架空の惑星を作る
- 小惑星や惑星を取り巻く環を作る
- SolarSystem
- OctaneRender
- Grand Designer
- Planet 3D
- LunarCell
- 素材リンク
- 参考
モノクロの地球を作る
まずは球体のUVマッピングの一例として、テクスチャを使って地球(惑星)を作る方法。LightWave 2015 を使用し、モノクロイラスト用に作成した。
まず Modeler を開き、[作成]>[プリミティブ]>[ボール]で球を作成する。【Ctrl】を押しながら作ると綺麗な球体になる。作成時は[数値入力]パネルを出して、任意の半径や分割数を入力。今回は半径6371 km と、実際の地球と同じ数値を入れてみた。分割数もそれなりに多めにした。このとき、[グローブ]で作成しておくこと。[モザイク]だと後でテクスチャを合わせるのが大変……というか、どうすれば綺麗にできるのか知らない。作成したら球のポリゴンを選択してショートカット【Q】で[色・質感パネル]を出してサーフェイス名をつけておく。ついでにスムージングにもチェック。
次に、ビューのどれかを「UV」に切り替えておく。そして他のビューでテクスチャを貼りたい球のポリゴンを選択する。すでにサーフェイス分けしていればサーフェイス選択でも可。
ウィンドウ右下にある[W][T][M][C][S]の各ボタンのうち、[T]をクリックして選択。そのすぐ右の欄(何も適用されていなければ「(なし)」になっている)をクリックして「新規」を選択、[UVテクスチャマップ作成]パネルを出す。[テクスチャ名]を付けるので、今回は「Earth」にした。そして[マップ種別]は「球状」、[軸]は「Y」を選び、最後に[作成]ボタン。
これでUVビューの正方形エリアにびっしりと展開され、UVマップが作成される。[軸]をY軸にしたので、北が上になっている地球の画像を貼る場合、このエリアの上が北、下が南に対応することになる。
テクスチャ用に地球の画像を用意する。これは各自検索するなり自作するなりすればよい。今回はモノクロにする。
LightWave のUVマップは正方形になるので、あらかじめテクスチャ用画像も縦横比を合わせて正方形に変形しておく。UVマップの上下の端が三角のギザギザになっていて、きっちりくっついていないため、画像もこれに合わせて加工しないといけないのかと思うかもしれないが、ここは北極海と南極大陸になるので気にしなくてよい。ポリゴンの分割数が少ないと気にする必要があるのかもしれない。
貼ったテクスチャを確認するためにパースビューを[テクスチャー]または[テクスチャーワイヤー]に切り替えておくのを忘れずに。
ショートカット【F5】で[Surface Editor]を開き、[投影]を「UV」にして、[UVマップ]で先ほどのマップ名を選び、[画像]>[(画像を開く)]から、用意した画像ファイルを読み込むと、球体にテクスチャが貼られる。[ピクセルブレンド]が有効化されていると画像にアンチエイリアスがつく。
さらに自己発光度を100にしてみる。陰をレンダリングしたい場合はやめておくこと。
あまりにも白黒すぎるのと雲がないので、テクスチャ画像に加工する。陸地にグレーで色をつけて、白い雲のレイヤーを重ねた。陸地でも極地はグレーを薄くすると「らしく」なる。トーンを重ねるようにグレーで地形を加筆してもよい。以下にJPEG形式にした画像を置いておく。
今回は先のを削除してPSDファイルを新たに読み込んだが、元の画像を同名・同形式ファイルで上書きした場合は、[テクスチャ編集]パネル>[画像編集]ボタンでパネルを開いて、[再読込]すると更新される。
なお、ビューで表示されるテクスチャの解像度を上げるには、ショートカット【d】で[表示オプション]>[GL]タブ>[テクスチャ解像度]から。最高で4096×4096。
最後に Layout へ持っていき、レンダリングした画像が以下。輪郭線は設定していない。テクスチャの継ぎ目に線が少し出ていたので消した。漫画やイラストには十分使える素材となる。
もしも地軸の傾きまで再現するなら、最後に[変形]>[回転]で垂直から約23.43度傾けるといいだろう。
今回はUVを使用しているが、UVマップを作らずにテクスチャを[投影]で「球状」にして貼ってもできるはず。また、テクスチャレイヤーを重ねれば夜間の描写も可能らしい。
フォトリアル
カラーで写真のような(フォトリアル)地球を作るには、英語だが以下が参考になる。
以下は LightWave 2018 におけるチュートリアル。大気層の表現を追求している。
また、こちらは 3ds Max での作業例だが、他の3Dソフトでも同じようにできると思われる。
以下は上の動画の紹介記事。
- はやぶさも上映したことだし、CGで美しい地球のつくりかたPart-1 | BLOCK9:ホットなCGニュース
- はやぶさも上映したことだし、CGで美しい地球のつくりかたPart-2 | BLOCK9:ホットなCGニュース
こちらは地表に落ちる雲の影の制御。
動かす
今回は不要だが、自転・公転させるアニメーションを作るには、たぶんこの辺が参考になりそうなので並べておく。
- 3DCGでCOSMOSを描く -1- 公転する太陽系惑星 | creative studio DUO
- LightWave3D研究室 エクスプレッションで楕円軌道に沿って回転させる | creative studio DUO
- 3DCGでCOSMOSを描く -2- 自転する地球の昼と夜 | creative studio DUO
- 3DCGでCOSMOSを描く -3- 白道の歳差運動 | creative studio DUO
- 3DCGでCOSMOSを描く -4- 寄り添う月と地球の公転軌道 | creative studio DUO
- 3DCGでCOSMOSを描く -5- 美しい季節の変化 | creative studio DUO
- CreativeStudioDUO - YouTube
- Lightwave3Dで自転と公転を実現したい | 教えて!goo
これがSFチックで格好いい。
以下は Cinema4D での例。
火星を作る
- Matrian Landscape Tutorial - JA Busby (Internet Archive) - 火星の地表景観(途中以降はページ消失)。
なお、「Mars Planet Creation Tutorial」という有償動画講座が販売されている模様。
架空の惑星を作る
- Foundation 3D - Making Planets (using procedurals)
- プロシージャルテクスチャを利用して架空の惑星を作る方法。
- Planet Tutorial(PDF)via Foundation 3D - Making a Planet
- PhotoshopとGoogle Earthを使ってLightwaveで架空の惑星を作る方法。
- www.foundation3d.com/uploads/instruction/2013/01/14-15-243819.pdf(PDF)via Foundation 3D - Creating a Custom M-class Planetoid
- NASAの地表画像を加工して架空の惑星を作る方法。
以下ではプロシージャルテクスチャなどを使って惑星、星々、星雲を作り、日の出の画を完成させている。
以下でもプリミティブの球体からプロシージャルテクスチャを使った変位マップ(Displacement Map)だけで天体表面の質感を描画している。
小惑星や惑星を取り巻く環を作る
- Space station | David Agüero – 3D Generalist & concept designer
- Making of Aurora Space Station - 小惑星に取り囲まれた宇宙ステーションのメイキング。
- Foundation 3D - Planetary Rings using Lightwave
- 惑星の周囲にリングを作る。
- Lightwave Tutorial - Ringed Planet
- リング惑星を作る。
- LightWave 3D Tutorial アステロイド - 株式会社ディストーム
- 「Hyper Voxels」を利用して小惑星群を作る。
SolarSystem
太陽系を生成してくれる有償プラグイン「SolarSystem」というものがある。
- Products > LightWave Plugins > SolarSystem - TrueArt
- Star travel - NewTek Discussions
- SolarSystem v1.0 has been released! - NewTek Discussions
OctaneRender
「OctaneRender(オクタンレンダー)」というGPUレンダラー(LightWave 用のプラグインがある)に「Planetary Environment」ノードという機能があり、これで惑星を描画できるらしい。
Grand Designer
余談だが、「Grand Designer」というプロシージャル技術を使った惑星の自動生成ソフトウェアが販売されている。作成したテクスチャは外部へ出力できるらしい。
以下はそのソフトから出力してLightWaveに持ち込んでみた方の記事。
Planet 3D
無料の惑星テクスチャジェネレータ。右の欄でパラメータをいじったら、【Shift+Enter】で再レンダリングされる。[Save]からZIPファイルでダウンロードできる。
素材リンク
利用時は要ライセンス確認。
- Solar Textures | Solar System Scope
- NASA Visible Earth: Browse by Collection: Blue Marble
- NASA/JPL Solar System Simulator
- Home | 3D Resources
- Planet Texture Map Collection
- Natural Earth III – Home
- The Celestia Motherlode: Home - Celestia用の素材サイトだが、十分有用。
- 使用しているデータ | Mitaka - リソースへのリンクがまとまっている。
- 20 Free Vector World Map Templates (AI, EPS & SVG)
- Extremely Useful Geography Vectors: Maps and Globes - Web Design Ledger
- Cylindrical planetary maps on the Internet - Johnston's Archive
- SVS: CGI Moon Kit - 月面のカラーマップとディスプレイスメントマップ。
NASAの素材利用に関しては、以下も参照。